2020年東京オリンピックの経済効果

オリンピックスタジアム

東京オリンピックを招致する前、その経済効果は3兆円と試算されていましたが、試算項目を増やしたことと、試算期間を10年伸ばすことにより、2017年3月には32兆円の経済効果を見込んでいると発表されました。これはオリンピックの準備時間中から大会開催期間中だけでなく、会最後にも東京オリンピックに起因する投資が増えるという予想に基づいた試算です。

オリンピックの開催によって観光客が増えると、ホテルや交通機関、飲食費店などでの支出が伸びると言われていますが、他国の開催例を見ると、オリンピックの開催で観光客が必ず増えるとは言えなくなっています。

大会開催期間中の通常の旅行客の減少や開催期間前後には旅行客が減ることから、通年で見ると平年通りの観光客数に落ち着く場合が多いです。

特に先進国での開催の場合、すでにインフラは整っている場合が多いため、発展途上国で行なう場合より投資の伸び率は悪くなりやすいと言えます。

大会による経済効果を正しく計測するのは困難で、オリンピックがなくても生じた項目が算入されることもありますし、都が発表した経済効果の試算のように2030年までという長いスパンになればより一層、生じた経済効果がオリンピックのレガシーかどうか分かりづらくなります。

2020年東京オリンピックの開催が決定したプロセス

五輪

オリンピックの開催地は、オリンピック憲章で定められている方法に則って決定されています。

2020年東京オリンピックの場合、日本オリンピック委員会(JOC)の審査によって国内の開催候補地に選ばれた東京都が、2011年8月にJOCを通じて国際オリンピック委員会(IOC)に立候補を申請し、翌年2月に開催概要を示した申請ファイルを提出しました。

書類の内容がIOCの作業部会で評価された後、2012年5月のIOC理事会で1次選考が行われ、東京はイスタンブールとマドリードとともに選考を通過して正式な立候補都市になりました。

1次選考を終えた東京都は開催計画の細部をつめて、2013年1月8日にその内容を立候補ファイルと呼ばれる書類にまとめて提出しました。翌日から正式な招致活動がスタートし、3月4日から7日までの間にはIOCで組織された評価委員会のメンバーによる現地視察も行われました。6月には立候補ファイルと現地視察の内容に基づいた評価報告書が公表されてIOC委員に配布され、7月には立候補した3都市がそれぞれプレゼンテーションを行いました。

開催地決定の投票は2013年9月7日にブエノスアイレスで開催されたIOC総会で実施されました。最初の投票は立候補した都市による最後のアピールがあった後に実施され、東京が最も多い票を獲得しました。

しかし票数が過半数に達しておらず、またイスタンブールとマドリードの票が同数だったため、先に票が少なかった2都市で投票を行い、票数が多かった方と東京で決選投票を行うことになりました。

決選投票は東京とイスタンブールとの間で行われ、過半数の票を得た東京が2020年夏季オリンピックの開催地になりました。